仕事が続かない20代へ
自分は働き続けられるのかという不安人向けのページです。
仕事が続かないという言葉には、主語が入っていません。続かなかったのはあなたなのか、それとも選んだ産業なのか。宿泊・飲食では大卒の半数以上が3年以内に辞めています。同じ人が同じ性格のまま、離職率の低い産業に移れば続くことは普通に起きます。見るべきは回数ではなく、辞めた職場に共通していた条件です。
このページの内容
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図解:あなたの「続かない」を1分で切り分ける
読み進める前に、全体の見取り図です。2つのステップを自分に当てはめるだけで、 この記事のどこを重点的に読むべきかが分かります。
STEP 1これまで辞めた職場は、離職率の高い業界(宿泊・飲食・生活関連サービスなど)に集中していますか?
産業要因が濃厚
次のSTEPへ
STEP 2辞めた理由(人間関係・時間・評価など)に共通項がありますか?
会社・条件要因が濃厚
産業要因が濃厚
STEP1が「はい」、またはSTEP2が「ない」なら、次に読むべきは後半の 「辞めた理由に共通項があるかを確認する」です。STEP2で共通項が「特定の会社」に集中しているなら、 先に会社を辞めたい20代へ で会社要因かどうかを切り分けてから、この記事に戻ってきてください。
まず、あなただけの問題ではないという数字
「自分は仕事が続かない人間なのではないか」と検索している人に、最初に見てほしい数字があります。
厚生労働省の調査によると、2022年3月に卒業した人の3年以内離職率は 大卒 33.8%公的統計、高卒 37.9%公的統計です。 3人に1人以上が3年以内に辞めています。
さらに産業別に見ると、差は極端です。
| 産業(大卒) | 3年以内離職率 |
|---|---|
| 宿泊業・飲食サービス業 | 55.4% |
| 生活関連サービス業・娯楽業 | 54.7% |
| 教育・学習支援業 | 44.2% |
| 医療・福祉 | 40.8% |
| 小売業 | 40.4% |
| 全産業平均 | 33.8% |
宿泊・飲食では半数以上が3年以内に辞めています。 この業界にいて続かなかったことを「自分の忍耐力の問題」と解釈するのは、統計的に無理があります。 問題は個人ではなく、選んだ産業にあった可能性の方が高い。
「入りやすい仕事」に吸い込まれる構造
転職を繰り返している人の職歴には、ある共通点が現れやすい。 離職率の高い産業を、何度も選び直していることです。
これは偶然ではありません。急いで次を決めなければならないとき、 人は「一番早く受かる仕事」を選びます。そして早く受かる仕事は、統計的に決まっています。 有効求人倍率(2025年・パート含む常用)を見てください。
| 職業(統計上の区分) | 有効求人倍率 | 受かりやすさ |
|---|---|---|
| 介護サービス職業従事者 | 3.88倍公的統計 | 非常に高い |
| 接客・給仕職業従事者 | 2.59倍公的統計 | 非常に高い |
| 営業職業従事者 | 2.16倍公的統計 | 高い |
| 販売従事者 | 1.97倍公的統計 | 高い |
| 全職業 | 1.12倍公的統計 | — |
倍率が高い職種は、人が足りていない職種です。 そして人が足りない理由の一部は、離職率が高いことにあります。 つまり「すぐ受かった職場」は「みんなすぐ辞める職場」であることが多い。
続かなかったから急いで決めた → 急いで決めたから離職率の高い職場に入った → また続かなかった。この循環は性格ではなく、選び方の速度が作っています。
断ち切る方法は1つです。次だけは、在職中に時間をかけて決めること。 無職の期間が長引く不安から急ぐと、また同じ層の求人を選ぶことになります。
辞めた理由に共通項があるかを確認する
とはいえ、産業のせいにして終わると次も同じことになります。 これまで辞めた職場を並べて、共通項があるかを確認してください。
| 共通項 | 意味していること | 次に避けるべき条件 |
|---|---|---|
| いつも人間関係で辞めている | 職場の規模や年齢構成が合っていない可能性 | 少人数・体育会系の職場 |
| いつもシフト・勤務時間で辞めている | 生活リズムの問題 | シフト制・early/late 勤務 |
| いつも「やりがいがない」で辞めている | 仕事内容より評価のされ方の問題であることが多い | 成果が見えない職種 |
| いつも入社3か月以内に辞めている | 入社前の情報が不足している | 説明が曖昧な求人 |
| 共通項がない | 産業要因の可能性が高い | 離職率の高い産業 |
最後の「共通項がない」に当てはまる人は、実は最も見通しが明るい。 高離職率の産業から出るだけで、状況が変わる可能性が高いためです。
逆に、共通項が「特定の会社」に集中している場合は、産業を変える前にやることがあります。 会社を辞めたい20代へ で、辞めたい原因が会社なのかそれ以外なのかを先に判定しておくと、次の職場選びの精度が上がります。
表の一番上、「いつも人間関係で辞めている」に心当たりがある場合は注意が必要です。 少人数・体育会系という職場の型を変えるだけで再発を防げることもあれば、 関係性の築き方そのものに悩みが根ざしていることもあります。 職場の人間関係がしんどいと感じたときの整理の仕方 で、どちらに近いかを先に切り分けておくと、次の職場選びで同じことを繰り返しにくくなります。
「続く条件」を4つの軸で言葉にする
共通項が分かったら、次は逆向きに考えます。 あなたが続けられる条件は何かを、求人票で確認できる言葉に変換する作業です。 次の4軸で1つずつ決めてください。
| 軸 | 選択肢 | 求人票で確認する場所 |
|---|---|---|
| 時間の形 | 固定時間 / シフト制 / 夜勤あり | 勤務時間・休日欄。「完全週休2日制」か「4週8休」か |
| 評価のされ方 | 数字で評価 / 過程を評価 / 無評価 | 賞与の決まり方・インセンティブの有無 |
| 人との距離 | 個人客 / 法人担当 / 社内のみ | 職種名と「取引先」の記載 |
| 覚える量 | 短期で覚えきる / 継続的に更新される | 研修期間の長さ・資格取得支援 |
4つとも埋めると、求人の絞り込みが一気に楽になります。 「なんとなく良さそう」で選ばなくなることが、続く確率を最も上げます。
特に2つ目の「評価のされ方」は、辞めた理由が毎回ぼんやりしている人ほど効きます。 「やりがいがない」の中身は、多くの場合 やったことが誰にも見られていない状態を指しているためです。 その場合に必要なのは仕事内容の変更ではなく、評価制度のある職場に移ることです。
転職回数は何回まで許されるか
よく聞かれる質問ですが、明確な基準はありません。企業が見ているのは回数そのものではなく、 回数に説明がつくかどうかです。
- 「合わなかった」を繰り返すと、次も同じと判断されます
- 「この条件が合わないと分かったので、次はこの条件で選んだ」と説明できれば、回数は問題になりにくい
- 20代前半であれば、2〜3回はポテンシャル採用の範囲内で扱われることが多い
つまり、この記事の1つ前の章(共通項の確認)ができていれば、回数は説明可能になります。
次の1社を決める前のチェックリスト
ここまでで整理したことを、応募前に確認できる形にまとめます。 1つでも「分からない」が残っていたら、面接で聞いてください。 聞けない相手なら、入ってからも聞けません。
- 1日のタイムスケジュールを聞けたか — 求人票の勤務時間と実態がずれる典型箇所です
- この職種の人が直近1年で何人辞めたかを聞けたか — 答えられない・濁す場合は情報として扱います
- 評価は誰が、何を見て決めるのかを聞けたか — 「上司が総合的に」しか出てこない場合は無評価に近い
- 研修の期間と内容を聞けたか — 「OJT」の一言だけなら、教える体制が無い可能性があります
- 自分が辞めた理由が、この職場では起きないと言えるか — ここが最後の関門です
5つ目に答えられないまま入社すると、同じことが起きます。 逆にここが説明できれば、過去に何回辞めていても、次は続く確率が上がります。
よくある質問
仕事が続かないのは甘えですか
3年以内離職率は大卒33.8%、高卒37.9%です。特に宿泊・飲食では55.4%に達します。続かないこと自体は多数派に近い現象であり、甘えという説明は統計と合いません。
短期離職が続いていても転職できますか
できます。ただし辞めた理由の共通項を説明できることが条件になります。回数そのものより、次に同じことが起きないと示せるかが見られます。
在職中と退職後、どちらで転職活動すべきですか
在職中を強くおすすめします。無職期間の焦りは「一番早く受かる求人」を選ばせ、その層は離職率の高い職場が多いためです。急いで決めたことが、次の短期離職の原因になります。
何をやりたいか分からなくても転職できますか
できます。やりたいことより先に、続けられる条件(勤務時間の形・評価のされ方・人との距離・覚える量)を決める方が実用的です。この4つが決まると、応募先はかなり絞れます。
同じ業界で転職すると繰り返しますか
辞めた理由が業界の構造にある場合は繰り返します。人間関係や特定の上司が理由であれば、同じ業界でも変わることがあります。共通項の確認をしてから決めてください。
出典と調査日
| 項目 | 数値 | 出典 | 確認日 |
|---|---|---|---|
| 全職業の有効求人倍率(2025年・パート含む常用) | 1.12倍公的統計 | 厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」第21表 職業別労働市場関係指標 | 2026-08-26 |
| 営業職業従事者の有効求人倍率(2025年・パート含む常用) | 2.16倍公的統計 | 厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」第21表 職業別労働市場関係指標 | 2026-08-26 |
| 販売従事者の有効求人倍率(2025年・パート含む常用) | 1.97倍公的統計 | 厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」第21表 職業別労働市場関係指標 | 2026-08-26 |
| 介護サービス職業従事者の有効求人倍率(2025年・パート含む常用) | 3.88倍公的統計 | 厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」第21表 職業別労働市場関係指標 | 2026-08-26 |
| 接客・給仕職業従事者の有効求人倍率(2025年・パート含む常用) | 2.59倍公的統計 | 厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」第21表 職業別労働市場関係指標 | 2026-08-26 |
| 教育・学習支援業(大卒)3年以内離職率 | 44.2%公的統計 | 厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況」2022年3月卒業者・産業別 | 2026-08-26 |
| 宿泊業・飲食サービス業(大卒)3年以内離職率 | 55.4%公的統計 | 厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況」2022年3月卒業者・産業別 | 2026-08-26 |
| 高卒3年以内離職率 | 37.9%公的統計 | 厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況」2022年3月卒業者 | 2026-08-26 |
| 生活関連サービス業・娯楽業(大卒)3年以内離職率 | 54.7%公的統計 | 厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況」2022年3月卒業者・産業別 | 2026-08-26 |
| 医療・福祉(大卒)3年以内離職率 | 40.8%公的統計 | 厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況」2022年3月卒業者・産業別 | 2026-08-26 |
| 小売業(大卒)3年以内離職率 | 40.4%公的統計 | 厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況」2022年3月卒業者・産業別 | 2026-08-26 |
| 大卒3年以内離職率 | 33.8%公的統計 | 厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況」2022年3月卒業者(2025年3月までの3年間) | 2026-08-26 |
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