営業が向いてないと感じたら
自分は営業に向いているのか判定したい人向けのページです。
「営業に向いていない」と感じる原因の多くは、性格ではなく扱っている商材と評価制度にあります。そしてもう一つ、ほとんど語られない事実があります。営業から逃げ込む先として最も人気の一般事務は、有効求人倍率0.34倍で、営業の2.16倍とは正反対の世界です。向いていないから事務へ、という移動は、この30ページの中で最も勝率の低い選択になります。
このページの内容
先に結論だけ
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「営業が向いてないから事務へ」の需給を先に見る
本文に入る前に、この記事で最も伝えたい数字です。
営業
2.16倍公的統計有効求人倍率
一般事務(逃げ込み先で最多)
0.34倍公的統計有効求人倍率
「向いていないから事務へ」は、需給の面ではこの30ページの中で最も勝率が低い移動です。 先に原因を切り分けてください。
向いていないのは「営業」か「今の営業」か、まず切り分けます
営業が向いていないと検索する人の相談を聞いていくと、原因はだいたい次の4つに分かれます。 このうち営業という職種そのものが原因なのは、実は1つだけです。
| 感じていること | 本当の原因 | 営業を辞めるべきか |
|---|---|---|
| 売っている商品に自信が持てない | 商材 | 不要(商材を変える) |
| 詰められる・数字で追い込まれる | 評価制度・上司 | 不要(会社を変える) |
| 飛び込み・テレアポが苦痛 | 営業手法 | 不要(反響型に変える) |
| 人と話すこと自体が消耗する | 適性 | 検討する価値あり |
4つ目以外は、営業を辞めなくても解決します。 実際、「営業が向いていない」と言って相談に来た人が、商材と手法を変えただけで成績が伸びる例は珍しくありません。
参考までに、大卒の3年以内離職率は全産業で33.8%公的統計です。 辞めること自体は特別な選択ではありませんが、原因を切り分けないまま辞めると同じ理由でまた辞めることになります。
なお、このページが扱うのは適性(向いているかどうか)の判定だけです。 辞めた後の行き先や辞め方まで知りたい場合は、 営業を辞めた20代の行き先ページを 先に確認してください。
在籍年数で、判断してよい範囲が変わります
「向いていない」と感じている時期によって、その感覚の信頼度は変わります。 成績という指標が、そもそも年数によって意味を変えるためです。
| 在籍 | 成績が出ない主な理由 | 適性の判断に使えるか | やるべきこと |
|---|---|---|---|
| 〜6か月 | 商品知識・顧客基盤がまだ無い | 使えない | 判断を保留する |
| 6か月〜1年 | 型が固まっていない | ほぼ使えない | 売れている人の手順を1つ真似る |
| 1〜2年 | 手法と性格のミスマッチ | 一部使える | 手法を変える(反響・ルートへ異動希望) |
| 2年以上 | 商材・制度・適性のいずれか | 使える | 原因を特定して動く |
1年目で「向いていない」と結論を出すのは早すぎます。 一方で体調に影響が出ている場合は、年数に関係なく別扱いです。 眠れない・食べられない・休日に回復しないという状態が続いているなら、 それは適性の問題ではなく環境の問題として、先に動く判断が要ります。
向いていない人の特徴、ではなく「合わない組み合わせ」
よくある「営業に向いていない人の特徴10選」のような記事は、あまり役に立ちません。 性格を固定的に扱っているからです。実際には、性格と営業スタイルの組み合わせで決まります。
| あなたの傾向 | 合わない営業 | 合う営業 |
|---|---|---|
| 断られると引きずる | 新規テレアポ・飛び込み | 反響営業・ルート営業 |
| その場のトークが苦手 | 個人向け短期決戦型 | 法人向け提案営業(準備が効く) |
| competitive な空気が苦手 | 個人成績を貼り出す会社 | チーム評価・カスタマーサクセス型 |
| 外回りが体力的にきつい | 訪問中心の営業 | インサイドセールス(内勤) |
需給を見ると、「営業をやめて事務へ」は最も難しい移動です
営業が向いていないと感じた人の多くが、次の候補に事務職を挙げます。 その前に、職種ごとの需給を確認してください。 職業別の需給は、厚生労働省の一般職業紹介状況で確認できます。以下は2025年・パート含む常用の値です。
| 職業(統計上の区分) | 有効求人倍率 | 意味 |
|---|---|---|
| 営業職業従事者 | 2.16倍公的統計 | 求職者1人に2件以上の求人 |
| 販売従事者 | 1.97倍公的統計 | 売り手市場 |
| 全職業 | 1.12倍公的統計 | 比較の基準 |
| 事務従事者(事務全体) | 0.42倍公的統計 | 求職者の方が多い |
| 一般事務従事者 | 0.34倍公的統計 | およそ3人で1席 |
読み方は明確です。 あなたが今いる営業という職種は、求人が求職者の2倍以上ある側にいます。 これは「今の会社が合わないだけなら、いくらでも選び直せる」ことを意味します。
一方で一般事務は、求職者1人に対して求人が1件もない状態です。 未経験・営業出身という条件が加われば、通過率はさらに下がります。 「向いていないから逃げる」という動機で最も難しい門を選ぶことになるのが、 このルートの落とし穴です。
事務を志望する理由が「土日祝に休みたい」「外回りをやめたい」なのであれば、 インサイドセールスや法人向けルート営業でも同じ条件は満たせます。 目的を先に決めてから職種を選んでください。
辞めるかどうかを、年収の観点からも見ておく
営業を続けるか離れるかは、数年後の年収の形にも影響します。 数字の出どころは厚生労働省の令和6年賃金構造基本統計調査、職種(小分類)別の表です。
| 職種(統計上の名称) | 20〜24歳 | 25〜29歳 |
|---|---|---|
| 営業(その他の営業職業従事者) | 約376万円公的統計 | 約484万円公的統計 |
| 事務(総合事務員) | 約343万円公的統計 | 約440万円公的統計 |
| 販売(販売店員) | 約304万円公的統計 | 約351万円公的統計 |
20代後半にかけて、営業の伸びは他職種より大きくなります。 ただしこれは「向いていない状態で耐えれば上がる」という意味ではありません。 成績が出ない状態で在籍を続けても、この統計の伸びには乗りません。
だからこそ、切り分けが先なのです。 商材か手法か制度が原因なら、営業のまま移った方が年収カーブは有利です。 適性が原因なら、年収より先に働き方を優先する判断が正しい。 どちらかを決めずに動くと、両方を失います。
それでも職種を変えるなら
切り分けた結果、営業そのものから離れたい場合の主な行き先は次の3つです。 いずれも営業経験がマイナスにならないルートです。
- 事務・営業事務は人気も倍率も高いです。営業を知っている事務は歓迎されやすい傾向があります
- インサイドセールス・カスタマーサポートは内勤に移りつつ対人スキルを活かせます。
- 施工管理・生産管理などの管理系は段取りと折衝の力がそのまま使えます。
このうち通過率が最も高いのは2つ目です。 営業リストに架電した経験・商談を記録した経験は、そのまま職務経歴書に書けます。 未経験枠ではなく、経験を評価する枠で応募できることがあります。
よくある質問
営業に向いていないのは甘えですか
甘えではありません。営業手法と性格の相性は実在します。ただし原因が商材・上司・手法にある場合は、職種を変えなくても解決することがあります。
入社1年目でも判断していいですか
1年目は成果が出なくて当然の期間なので、成績だけで適性を判断するのは早すぎます。ただし体調に影響が出ている場合は別で、早めに環境を変える判断が必要です。
営業から事務に移れば楽になりますか
一般事務は有効求人倍率が営業より大幅に低く、そもそも入るのが難しい職種です。土日祝休みや外回りの解消が目的であれば、インサイドセールスやルート営業でも同じ条件を満たせます。
成績が最下位でも転職できますか
できます。営業職の有効求人倍率は全職業平均の2倍前後で推移しており、採用側は「なぜ成果が出なかったのか」を説明できるかを見ています。順位そのものは主要な判断材料ではありません。
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出典と調査日
| 項目 | 数値 | 出典 | 確認日 |
|---|---|---|---|
| 全職業の有効求人倍率(2025年・パート含む常用) | 1.12倍公的統計 | 厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」第21表 職業別労働市場関係指標 | 2026-08-26 |
| 営業職業従事者の有効求人倍率(2025年・パート含む常用) | 2.16倍公的統計 | 厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」第21表 職業別労働市場関係指標 | 2026-08-26 |
| 販売従事者の有効求人倍率(2025年・パート含む常用) | 1.97倍公的統計 | 厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」第21表 職業別労働市場関係指標 | 2026-08-26 |
| 事務従事者(事務全体)の有効求人倍率(2025年・パート含む常用) | 0.42倍公的統計 | 厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」第21表 職業別労働市場関係指標 | 2026-08-26 |
| 一般事務従事者の有効求人倍率(2025年・パート含む常用) | 0.34倍公的統計 | 厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」第21表 職業別労働市場関係指標 | 2026-08-26 |
| 営業職(その他の営業職業従事者)20〜24歳の年収推計 | 約376万円公的統計 | 厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」(職種)第5表 職種(小分類)、年齢階級別 | 2026-08-26 |
| 営業職(その他の営業職業従事者)25〜29歳の年収推計 | 約484万円公的統計 | 厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」(職種)第5表 職種(小分類)、年齢階級別 | 2026-08-26 |
| 販売(販売店員)20〜24歳の年収推計 | 約304万円公的統計 | 厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」(職種)第5表 職種(小分類)、年齢階級別 | 2026-08-26 |
| 販売(販売店員)25〜29歳の年収推計 | 約351万円公的統計 | 厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」(職種)第5表 職種(小分類)、年齢階級別 | 2026-08-26 |
| 飲食(飲食物調理従事者)20〜24歳の年収推計 | 約304万円公的統計 | 厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」(職種)第5表 職種(小分類)、年齢階級別 | 2026-08-26 |
| 事務(総合事務員)20〜24歳の年収推計 | 約343万円公的統計 | 厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」(職種)第5表 職種(小分類)、年齢階級別 | 2026-08-26 |
| 事務(総合事務員)25〜29歳の年収推計 | 約440万円公的統計 | 厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」(職種)第5表 職種(小分類)、年齢階級別 | 2026-08-26 |
| 大卒3年以内離職率 | 33.8%公的統計 | 厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況」2022年3月卒業者(2025年3月までの3年間) | 2026-08-26 |
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