営業の転職先
営業から次に何になれるかの全体像人向けのページです。
このページは「営業経験をどこに持っていけるか」の一覧です。辞めるかどうかの判断そのものは扱いません。営業経験は20代の職種転換のなかで最も持ち運びが効き、事務・企画・カスタマーサクセス・施工管理・生産管理まで接続できます。ただし年収の伸びしろは行き先ごとに大きく違うため、6方向を「何を捨てて何を取るか」で並べて比べてください。
このページの内容
先に結論だけ
このページの使い方(と、使わない方がよい場合)
営業まわりのページは役割を分けています。今の状態に合う方から読んでください。
| 今の状態 | 読むべきページ | そこで分かること |
|---|---|---|
| 行き先の候補を一覧で見たい | このページ | 6方向の比較表・年齢別に狙える範囲 |
| 辞めるかどうかを決めたい | 営業を辞めたい20代の受け皿 | 辞める理由の切り分け・辞める時期・退職の段取り |
| 職種以前に、会社自体が原因か知りたい | 会社を辞めたい20代へ | 会社起因か、それ以外かを先に切り分ける判定 |
| 自分が営業に向いているか知りたい | 営業が向いていないのかを切り分ける | 性格ではなく商材・手法との相性で見る診断 |
| 今の年収が妥当か知りたい | 営業の年齢別年収 | 年齢階級別の一次統計と、求人票の読み方 |
このページは意思決定のページではありません。 「辞めるべきか」で迷っている段階なら、2行目から読んだ方が早く進みます。 ここは行き先が決まっていない人、または候補を横並びで比べたい人のための一覧です。
営業から行ける6つの方向
営業からの転職先を「職種名」で並べても選べません。 何を捨てて何を取るかで分類すると判断できます。
| 方向 | 代表職種 | 仕事内容 | 難易度 | 年収 | 働き方 | 捨てるもの | 向いている人 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ①商材を上げる | 不動産・金融・SaaS営業 | 高単価商材の新規開拓・既存深耕 | 中 | 大きく上がる | 変わらない〜悪化 | 労働時間 | 年収を最優先でき、労働時間の増加を許容できる人 |
| ②手法を変える | 反響営業・ルート営業 | 問い合わせ対応・既存顧客訪問が中心 | やさしい | 横ばい | 改善 | インセンティブ | 営業は続けたいが新規開拓の負荷を下げたい人 |
| ③内勤化する | インサイドセールス・CS | 電話・オンラインでの商談設定や既存顧客対応 | やさしい | やや下がる | 大きく改善 | 歩合 | 内勤・暦通りの休みを優先し、歩合が減っても構わない人 |
| ④支える側へ | 営業事務・一般事務 | 受発注処理・書類作成・電話応対 | 難しい | 下がる | 大きく改善 | 年収の伸びしろ | 数字に追われる働き方から離れたい人(ただし競争は最も激しい) |
| ⑤管理系へ | 生産管理・施工管理 | 工程・納期の管理と現場との調整 | 中 | 横ばい〜上がる | 職場による | 対人の主導権 | 対顧客より対社内・対現場の調整が向いている人 |
| ⑥人材・無形商材へ | キャリアアドバイザー | 求職者との面談・求人紹介・企業との調整 | やさしい | 横ばい | 改善 | — | モノより人の意思決定を支援する仕事にやりがいを感じる人 |
相談を受けていて最も多い誤解が、④を「楽な選択」だと思っていることです。 一般事務は、この6方向のなかで最も競争が激しく、最も年収の天井が低い選択肢です。
なお、この表には無いより狭い選択肢として「人事」があります。 求人が少なく難易度は高いものの、採用アシスタント経由という現実的な迂回路もあるため、 営業から人事に移れるのかを詳しく読む で個別に整理しています。
6方向を、求人の出方で並べ直す
難易度を印象で語らないために、行き先の需給を並べます。 数字は厚生労働省の職業安定業務統計から取った、2025年の職業別有効求人倍率(パート含む常用)です。
| 方向 | 対応する職業区分 | 有効求人倍率 |
|---|---|---|
| ①②③(営業のまま移る) | 営業職業従事者 | 2.16倍公的統計 |
| ⑤管理系(施工管理) | 建築・土木・測量技術者 | 5.6倍公的統計 |
| ⑤管理系(生産管理) | 生産工程従事者 | 1.54倍公的統計 |
| (参考)IT方面 | 情報処理・通信技術者 | 1.5倍公的統計 |
| — | 全職業 | 1.12倍公的統計 |
| ④支える側へ | 一般事務従事者 | 0.34倍公的統計 |
表の並びがそのまま入りやすさの順です。 ①②③⑤は求人が求職者より多い側、④だけが求職者の方が多い側にあります。
ここから導ける実務的な指針は1つです。 「内勤に移りたい」が動機なら、④ではなく③から探してください。 インサイドセールスは内勤・暦通りの休みという条件を満たしながら、 営業経験がそのまま職務経歴として通用します。 ④を第一志望にすると、条件が同じなのに最も狭い門を選ぶことになります。
「営業しかできない」は本当か
営業経験者が自分を過小評価しがちな理由は、営業のスキルが職務経歴書に書きにくいからです。 実際には次の3つを持っており、どれも他職種で希少です。
- 初対面の相手と関係を作れます。事務・管理系でも社内外の折衝で毎日使う力です
- 断られても続けられます。採用側が最も見ている耐性です
- 数字で管理される環境に慣れています。KPI管理のある職場すべてで通用します
参考として、大卒の3年以内離職率は33.8%公的統計です。 20代で職種を変えること自体は例外的な行動ではありません。
年齢別に見た、動くべきタイミング
| 年齢 | 採用のされ方 | 狙える方向 |
|---|---|---|
| 20代前半 | ポテンシャル採用が中心 | ①〜⑥すべて |
| 20代後半 | ポテンシャル+実績 | ①②③⑤⑥(④は厳しくなる) |
| 30代前半 | 実績・マネジメント経験 | ①⑤⑥が中心 |
職種を変えるなら20代のうちが有利、というのはこの表の通りです。 特に④の事務系は、20代後半以降に未経験で入るのが急に難しくなります。
この表は営業経験がある前提で書いています。 正社員経験がまだ無い場合は狙い方が変わるため、 フリーターから20代で就職する場合のページ を先に確認してください。
6方向を1つに絞るための質問
比較表を見ても決められないときは、次の順に答えてください。 上から順に答えるだけで、6方向は1〜2個まで絞れます。
- 年収と時間、どちらを取りますか。 年収なら①、時間なら②③④。ここで半分に割れます
- 人と話すこと自体は苦ではありませんか。 苦でないなら②③⑥、苦なら④⑤。営業手法の問題と適性の問題はここで分かれます
- 成果が数字で見えないと張り合いがなくなりますか。 なるなら④は避けてください。事務職の成果は「何も起きないこと」です
- 5年後に別の職種へ移る可能性を残したいですか。 残したいなら①②③⑥。⑤の管理系は専門性が業界の中で閉じやすくなります
1で「時間」、2で「苦ではない」、3で「張り合いがなくなる」を選ぶ人が最多です。 この組み合わせの答えは③インサイドセールスで、 求人倍率の面でも入りやすく、営業経験が減点にならない唯一の内勤ルートです。
法人営業・個人営業・ルート営業で、転職のしやすさは変わる
ここまでの6方向は「営業」を一括りにしていますが、 現職のサブタイプによって通過率と注意点が変わります。
| 現職のサブタイプ | 強い方向 | 転職時の注意点 |
|---|---|---|
| 法人営業 | ①③⑤ | 商材知識をそのまま使える先を選ぶと通過率が上がります。反響営業や個人営業向けは営業スタイルの再学習が必要です |
| 個人営業(反響含む) | ①⑥ | インセンティブ比率が高い分、固定給中心の職種に移ると年収の下限が下がりやすいです。求人票の固定給の額を必ず確認してください |
| ルート営業 | ②③ | 新規開拓の実績が薄いと「攻めの営業」枠では不利になりやすいです。既存顧客対応・関係構築を評価する求人を優先してください |
同じ「①商材を上げる」を選ぶ場合でも、現職がどのサブタイプかで通過率は変わります。 求人を見る前に、自分がどのサブタイプの営業かを一度整理してください。
よくある質問
営業から事務に行くのは現実的ですか
可能ですが、この6方向のなかでは最も難易度が高い選択です。営業事務から入って社内で移るルートの方が成功率が上がります。
営業を続けた方がいいケースはありますか
つらさの原因が商材・上司・営業手法にある場合です。その場合は職種を変えなくても、扱う商材や会社を変えるだけで解決することがあります。
辞めるかどうかがまだ決まっていません
このページは行き先の一覧なので、判断の材料としては足りません。「営業 辞めたい」のページで、辞めたい理由の切り分けと辞める時期の決め方を扱っています。
内勤に移りたいのですが事務しかありませんか
インサイドセールスとカスタマーサクセスがあります。どちらも内勤で暦通りの休みが中心でありながら、営業経験がそのまま職務経歴として通用します。有効求人倍率の面でも一般事務より入りやすい領域です。
6方向のうち、迷ったらどれを見ればいいですか
年収と時間のどちらを優先するかを先に決めてください。年収なら高単価商材の営業、時間なら反響営業かインサイドセールスに絞れます。
LINEに登録したら、この6方向のどれかに勝手に決められませんか
決めません。どの方向を優先したいか(年収か時間か、営業を続けるか離れるか)を先に伝えていただければ、その条件に絞ってご案内します。6方向すべてを見せられて選べなくなる、ということはありません。
出典と調査日
| 項目 | 数値 | 出典 | 確認日 |
|---|---|---|---|
| 全職業の有効求人倍率(2025年・パート含む常用) | 1.12倍公的統計 | 厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」第21表 職業別労働市場関係指標 | 2026-08-26 |
| 営業職業従事者の有効求人倍率(2025年・パート含む常用) | 2.16倍公的統計 | 厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」第21表 職業別労働市場関係指標 | 2026-08-26 |
| 情報処理・通信技術者の有効求人倍率(2025年・パート含む常用) | 1.5倍公的統計 | 厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」第21表 職業別労働市場関係指標 | 2026-08-26 |
| 一般事務従事者の有効求人倍率(2025年・パート含む常用) | 0.34倍公的統計 | 厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」第21表 職業別労働市場関係指標 | 2026-08-26 |
| 建築・土木・測量技術者の有効求人倍率(2025年・パート含む常用) | 5.6倍公的統計 | 厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」第21表 職業別労働市場関係指標 | 2026-08-26 |
| 生産工程従事者(工場)の有効求人倍率(2025年・パート含む常用) | 1.54倍公的統計 | 厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」第21表 職業別労働市場関係指標 | 2026-08-26 |
| 営業職(その他の営業職業従事者)25〜29歳の年収推計 | 約484万円公的統計 | 厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」(職種)第5表 職種(小分類)、年齢階級別 | 2026-08-26 |
| 大卒3年以内離職率 | 33.8%公的統計 | 厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況」2022年3月卒業者(2025年3月までの3年間) | 2026-08-26 |
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