初回面談の15分で、担当者の当たり外れは分かります|転職エージェントに聞くたった1つの質問

転職エージェントに登録しようかどうか、何週間も迷っていませんか。

面談でいちばんよく聞くのが、この状態です。

では、なぜ迷うのか。理由はだいたい一つに行き着きます。

なぜ無料なのかが分からないまま、無料だと言われているからです。

うまく使えた人とそうでなかった人の差は、能力でも運でもありません。この仕組みを先に知っていたかどうかだけです。

そしてこの仕組みは、登録前にどこにも書かれていません。知らないのが普通です。

最初にお金の流れの話をします。1分で終わります。ここさえ分かれば、良い担当者と危ない担当者を、初回面談の15分で見分けられるようになります。

この記事で分かること

  1. エージェントが無料なのは、あなたが商品ではないから
  2. やってくれるのは4つだけ。代わりに面接は受けてくれない
  3. 転職サイトとの違いは、求人の数ではなく「人が入るかどうか」
  4. いちばん得をするのは求人紹介ではなく、書類の添削
  5. いちばん過小評価されているのは「落ちた理由が返ってくる」こと
  6. デメリット5つ。全部に対策があります
  7. 担当者の質は、質問の答え方に全部出ます
  8. 使わないほうがいい人もいます

エージェントが無料なのは、あなたが商品ではないから

転職エージェントは、紹介した人が入社した時点で、企業からお金を受け取っています。入社が決まったときだけ発生する報酬なので、成功報酬と呼ばれます。

相場はおおむね、その人の想定年収の3割前後と言われています(会社によって異なります)。

年収400万円の人が入社すれば、企業からエージェントへ120万円前後が支払われる計算です。あなたの財布からは1円も出ません。

もうひとつ知っておいてほしいのは、エージェントはあなたからお金を取ること自体ができない、ということです。

求職者からの手数料は、職業安定法という法律で原則として禁じられているとされています。職業紹介のルールを決めた法律だと思ってください。

だから「相談が無料であること」はキャンペーンではありません。法律でそう決まっているから無料になっている、と考えたほうが実態に近いです。

(一部の職種では例外が認められる場合もあるため、細かい点は厚生労働省の案内などでご確認ください)

ここから、大事な話が2つ出てきます。

まず、エージェントはあなたが入社しないと1円にもなりません。だから書類の添削も面接対策も、全部無料でやります。遠慮する必要はまったくありません。

もう1つ。同じ理由で、担当者は内定が出やすい企業を優先して勧めたくなります。

メリットもデメリットも、この1つの仕組みから出てきます。以下の話は、全部ここに関係しています。

やってくれるのは4つだけ。代わりに面接は受けてくれない

サービスの範囲を先に決めておくと、あとで話が食い違いません。やってくれるのは、この4つです。

  1. 経歴と希望を聞く(キャリア面談)
  2. 条件に合う求人を探して紹介する
  3. 履歴書・職務経歴書の添削、面接対策
  4. 応募・日程調整・条件交渉の代行

逆に、やってくれないことも書いておきます。

エージェントは道具であって、代理人ではありません。

裏を返すと、上の4つは全部タダで使い倒していいということです。受けるかどうかを決めるのは、最後まであなたです。

転職サイトとの違いは、求人の数ではなく「人が入るかどうか」

よく「エージェントとサイト、どっちがいいですか」と聞かれます。

違いは1行です。求人の数を取るか、間に人が入ることを取るか。

エージェントを使うと、こうなります。

代わりに、見られる求人の数はサイトより少なくなります。

サイトだけで進めると、この6つは全部自分でやることになります。そのぶん求人は多く、ペースも完全に自分次第です。

在職中で時間が取れない人ほど、前者の価値が効きます。実際には両方を並行して使っている人がいちばん多いです。

いちばん得をするのは求人紹介ではなく、書類の添削

いちばん実利が大きいのは、ここです。

書類選考で落ちている人の多くは、経歴が弱いわけではありません。書き方で損をしているだけです。

実際に持ち込まれる職務経歴書には、こういう一文が並びます。

```

× 営業部にて、法人顧客への提案営業を担当していました。

```

やってきたことは書いてあります。でも、これを読んだ採用担当者は何も判断できません。

どれくらいの規模の会社を、何社担当して、1日にどう動いていたのかが1つも書かれていないからです。

同じ経歴でも、こう変わります(数字は書き方を示すための例です)。

```

◯ 首都圏の中小企業(従業員30〜200名)を約80社担当。

  1日20件のテレアポと3〜4件の訪問を並行し、

  2年目は売上を前年比115%まで伸ばした。

```

社内で1位を取った経験がなくても構いません。

担当した会社の規模、社数、1日に動いた件数。この3つなら、誰でも書けます。

数字がないのではなく、まだ数えていないだけ。面談ではこのケースがいちばん多いです。

書き足したのは事実だけです。盛ってもいません。それでも、読んだ側が判断できる情報量がまったく違います。

自分の経歴を掘り起こして文章に起こす作業は、ひとりだと驚くほど時間がかかります。

しかも、自分では「普通のこと」だと思っている経験ほど書き漏らします。そこを他人に引き出してもらえるのが、いちばん大きい価値です。

とはいえ、いきなり誰かに相談するのは気が重い、という方も多いはずです。

まず自分で形にしてみたい方向けに、いま挙げた書き方に沿った職務経歴書のテンプレートを、公式LINEで無料配布しています(営業・事務・技術職の記入例つき)。

先に埋めてみて、詰まったところだけ聞く。そういう使い方でも構いません。

いちばん過小評価されているのは「落ちた理由が返ってくる」こと

エージェントを使うメリットとして、書類添削・非公開求人・日程調整・年収交渉あたりはよく語られます。ここでは、あまり語られない2つだけを書きます。

落ちた理由が分かる

自分で応募すると、不採用通知に理由は書かれません。「今回はご期待に沿えない結果となりました」で終わりです。

エージェント経由だと、企業からフィードバックが戻ってくることがあります。実際に返ってくる文言には、だいたい型があります。

(以下は特定の企業や候補者の実例ではなく、典型的な言い回しをまとめたものです)

「経験は十分だったが、志望動機が他社でも通る内容だった」

これは書類の問題ではありません。面接で会社ごとに志望動機を作り分けていないと、ここで止まります。

次の面接までに、応募先の求人票から具体的な単語を2つ拾って組み込むだけで変わります。

「スキルは合っているが、転職理由の説明が弱かった」

不満から入って終わっている場合にこう言われます。「何が嫌だったか」ではなく「次に何をしたいか」で締める形に変えると通ります。

「他の候補者と比べて、入社後のイメージが持ちにくかった」

これは経歴の問題ではなく、話の順番の問題です。過去の説明が長く、応募先で何をするかの話が短い。配分を逆にするだけで印象が変わります。

自分で応募していると、この3つのどれで落ちたのか一生分かりません。理由が分かれば、次の面接で直せます。目立たない話ですが、効果はいちばん大きいです。

利害関係のない相手に相談できる

転職の悩みは、家族に言えば心配され、同僚に言えば気まずくなります。誰にも相談できないまま、ひとりで抱え込む人が本当に多い。

第三者に「そもそも転職すべきか」から相談できる状態は、それ自体に価値があります。

実際、面談でいちばん多いのは「まだ転職するか決めていません」という入り方です。そこから話を整理した結果、「今の会社であと1年やってみて、そのとき動きましょう」という結論になることも普通にあります。

転職しない結論になった面談でも、話した経歴の内容は残ります。次に動きたくなったとき、そこから再開できます。

デメリット5つ。全部に対策があります

ここからが、この記事でいちばん読んでほしい章です。

1. 決まりやすい求人を勧められることがある

最初に書いた報酬の仕組みのとおりです。担当者によっては「あなたに合う求人」より「決まりやすい求人」を優先します。

対策はひとつ。紹介された求人に対して、必ずこう聞いてください。

「なぜこの求人を、私に勧めるんですか」

あなたの経歴のどこが、この求人のどこに当たるのか。説明できる担当者かどうかが、これ一発で分かります。答えが曖昧なら、その紹介は保留にして構いません。

2. 急かされることがある

「この求人、今週中にお返事いただけますか」と言われて、気持ちが追いつかないまま応募してしまう。実際に起きます。

急かされたら「一度持ち帰って考えます」と言ってください。それで機嫌が悪くなる担当者なら、相性が良くないという情報が手に入ったということです。

本当に良い求人は、1日考えたくらいでは消えません。

3. 未経験の分野には弱い

エージェントは企業から「こういう経験のある人がほしい」と言われて動いています。経験のない分野は、仕組み上どうしても紹介できる求人が限られます。

未経験からの挑戦なら、エージェントだけに頼らないでください。転職サイトからの直接応募や、その業界に特化したエージェントを併用したほうが選択肢は広がります。

4. 担当者に当たり外れがある

同じ会社でも、担当者によって知識量も熱量も違います。これはどうしようもない部分です。

合わないと感じたら、担当者の変更を申し出て構いません。会社の問い合わせ窓口に「担当を変えていただけますか」と連絡すれば、たいてい対応してもらえます。

角が立つのではと心配される方が多いのですが、これは普通にある依頼です。遠慮して合わない人と進めるほうが、よほど損をします。

5. 連絡が多い

登録直後は特に、電話とメールが集中しがちです。

最初の面談で、連絡方法と時間帯を指定してください。「連絡はLINEかメールで」「電話は平日19時以降で」と伝えれば済む話です。言わないと、相手はあなたの都合を知りようがありません。

担当者の質は、質問の答え方に全部出ます

デメリットの大半は、担当者の質で決まります。ここが本題です。

面談は通常60分から90分ほどで、最初の15分は経歴のヒアリングに使われます。その15分の受け答えだけで、判定はできます。

聞くべきことより、返ってきた答えをどう読むかのほうが大事です。最初の面談で1つだけ聞くなら、これにしてください。

「私の経歴だと、どのあたりが弱く見えますか」

この質問は、担当者に「あなたにとって都合の悪いこと」を言わせます。だから、担当者の姿勢がいちばんはっきり出ます。

返ってきた答えを、次の3つのどれかに分類してください。

A 事実 + 対処法

「職歴が2社で期間が短いので、そこの説明は作り込みましょう」

経歴を読んだうえで、次の手まで出ています。この人とは進めて大丈夫です。

B 事実だけ

「短期離職はやはり見られますね」

読んではいます。ただ、この場で「では、どう書けばいいですか」と重ねて聞いてください。

そこで具体案が出れば A と同じ扱いで構いません。出なければ C として扱ってください。

C 何も見ていない

「大丈夫ですよ、全然いけます」

安心はさせてくれますが、あなたの経歴を読んでいません。この担当者に書類添削を任せても、通る形にはなりません。

Cだった場合の追い質問

Cが返ってきたら、その場で見切る前に、もう2つだけ聞いてみてください。ここで答えられるなら、まだ挽回の余地があります。

前者は求人を紹介する根拠を持っているか、後者は企業と関係を作れているかを見ています。

どちらも「そこまでは分からないですね」で終わるなら、担当者の変更を頼んでいいタイミングです。

使わないほうがいい人もいます

全員に勧められるサービスではありません。向いていないケースを正直に書きます。

行きたい会社がすでに決まっている人は、直接応募のほうが早いです。

企業側にとっても採用コストがかからないため、直接応募を歓迎する会社は少なくありません。わざわざ間に人を挟む理由がありません。

極端に専門性が高い職種の人も、一般的なエージェントより専門特化型や知人の紹介のほうが合う場合があります。

自分のペースを崩されるのが強いストレスになる人は、転職サイト中心のほうが向いています。

逆に、こういう人は使ったほうが早いです。

面談は選考ではありません

「面談」と聞くと身構える方が多いのですが、落とされることはありませんし、その場で何かを決める必要もありません。

聞かれること

持っていくと話が早いもの

正直に言っていいこと

「どう伝えるか」を相談したほうがいいこと

これらは隠す必要はありません。ただ、そのまま企業に伝わると誤解されることがあります。伝え方ごと相談するものだと思ってください。

よくある質問

複数のエージェントを使ってもいいですか

問題ありません。2〜3社が現実的な上限です。それ以上になると、同じ求人に重複応募したり、連絡の管理が回らなくなります。

重複応募だけは避けてください。企業側が混乱し、あなたの印象も悪くなります。「この企業には他社経由で応募済みです」と伝えれば済みます。

途中でやめたくなったらどうすればいいですか

「今回は転職を見送ることにしました」と伝えるだけで終わります。違約金やペナルティが発生する仕組みにはなっていません。メール1通で構いません。

気まずくて連絡できず、そのまま音信不通にする方がときどきいます。

もったいないです。数か月後にまた動きたくなったとき、一度きちんと締めておいたほうが再開しやすくなります。

紹介された求人を断ってもいいですか

断って構いません。全部受けなければいけない決まりはありません。

ただし、断る理由は伝えてください。「勤務地が遠い」「この職種は考えていない」と言うことで、次の紹介の精度が上がります。何も言わずに断ると、また同じような求人が来ます。

経歴に自信がなくても登録していいですか

構いません。面談でいちばん多く聞く言葉が「自分には強みがありません」です。

ただ、話を整理していくと書けることが出てくる方がほとんどです。経験がないのではなく、整理されていないだけ。このケースは本当に多いです。

まとめ

長くなったので、要点だけ並べます。

転職エージェントは、うまく使えば時間と手間を大きく減らせる道具です。ただし丸投げする相手ではなく、判断するのはあなたです。

その前提さえ持っておけば、使って損をすることはほとんどありません。

そして、もし面談で「強みがない」と言われたことがあるなら、それは書くことがないという意味ではありません。あなたの経歴は、まだ全部が言葉になっていないだけです。

次に読むなら、書類の話です

転職活動でいちばんもったいないのは、書類選考で落ちることです。会ってすらもらえないまま、理由も分からずに終わります。

書類の書き方そのものについては、別の記事にまとめています。

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最終更新: 2026-08-07/この記事は note でも公開しています。