第二新卒年収
第二新卒で転職したときの年収を知りたい人向けのページです。
第二新卒の転職で年収が上がるか下がるかは、「今と同じ職種で会社を変えるか」「職種そのものを変えるか」でおおむね分かれます。同職種であれば、多くの場合は現在の年齢帯の相場に近い水準を維持できます。未経験の職種に移る場合は、入社直後は下がりやすい一方、その職種の需給が良ければ数年で追いつくケースもあります。厚生労働省の統計で確認できるのは「年代別・職種別に今いくらもらっている人がいるか」までで、「転職でいくら変わったか」という移行データそのものは公表されていません。このページでは、公表されている範囲の数字から、判断に使える比較軸を示します。
このページの内容
先に結論だけ
『転職前後の年収変化』という統計は存在しない
先に、このページで扱えないことを明確にしておきます。 「第二新卒で転職した人の年収が平均でいくら上がった・下がった」という調査は、 厚生労働省・民間ともに、本ページ執筆時点で公的な一次統計としては存在しません。 存在するのは「ある時点で、ある年代・ある職種に就いている人の給与額」というデータだけです。
したがって、このページでできるのは次の2つです。
- 自分の年代の全国相場と、今の給与を比べる(下がっているならすでに転職の動機がある)
- 移りたい職種に、今就いている人の給与水準を確認する(移行後の目安として使う)
「転職して年収が上がった人の割合」のような数字を見かけたら、 出典が公的統計かどうかを確認してください。多くは転職サイトの自己申告アンケートで、 回答者の偏り(転職に満足した人ほど回答しやすい)が入っている可能性があります。
なお「第二新卒の転職自体が不利かどうか」は、年収とは別の論点です。 その点は 第二新卒の転職の勝率 で扱っているので、あわせて確認してください。
年代別の全国相場を確認する
厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」による所定内給与額(月額・男女計)です。 残業代・賞与は含みません。
| 年齢階級 | 所定内給与額(月額) |
|---|---|
| 20〜24歳 | 23.2万円公的統計 |
| 25〜29歳 | 26.7万円公的統計 |
| 30〜34歳 | 30.0万円公的統計 |
第二新卒の対象年齢はおおむねこの範囲に収まります。 自分の現在の給与(基本給ベース)が、この年代平均を大きく下回っているなら、 転職で改善する余地がある可能性が高いと読めます。 逆にほぼ同水準なら、年収は転職の主な動機にはなりにくく、 辞めたい理由は労働時間や人間関係など別のところにある可能性があります。
学歴による差も踏まえて比べる
相場を比べるときは、学歴による差も考慮してください。 全年齢平均で見ると、高校卒と大学卒の所定内給与額の差は月額9.7万円(年約116万円)公的統計です。
この差は年代が上がるほど開く傾向があるため、20代前半の時点では、 学歴による差はこの数字よりも小さいと見てください。 20〜24歳・25〜29歳の年代別データは学歴を分けずに集計されているため、 「自分の学歴だとこの年代でいくらが相場か」という粒度までは、 公的統計から直接は読み取れません。学歴別×年代別のクロス集計は 別途取得が必要な情報として扱っています。
東京・大阪で比べるときの注意
都市部で働いている場合、全国平均とだけ比べると実態より恵まれて見えることがあります。 都道府県別のデータで確認してください。
| 20〜24歳 | 25〜29歳 | |
|---|---|---|
| 東京都 | 25.4万円公的統計 | 29.5万円公的統計 |
| 大阪府 | 24.0万円公的統計 | 26.9万円公的統計 |
| 全国 | 23.2万円公的統計 | 26.7万円公的統計 |
東京都と大阪府の20〜24歳の差は月額1.4万円(年約17万円)公的統計です。 なお、これらは「都道府県×年齢階級」の集計であり、 「東京都×26歳×特定の職種×勤続年数」のような細かい掛け合わせの統計は公表されていません。 「自分にぴったりの条件」の平均値を探すのではなく、 自分に最も近い1〜2軸の統計と比べる使い方をしてください。
上がる人と下がる人の分かれ目
個別の統計はありませんが、構造としては次の傾向が知られています。
| パターン | 入社直後の年収 | 1〜2年後 |
|---|---|---|
| 同じ職種で、条件のいい会社に移る | 維持〜やや上昇 | 維持〜上昇 |
| 未経験の職種(需給が良い方向)に移る | 下がりやすい | 職種の相場に近づく |
| 未経験の職種(需給が厳しい方向)に移る | 下がりやすい | 下がったまま推移しやすい |
職種を変える転職ほど、入社直後の年収だけで判断すると失敗しやすくなります。 入社時のオファー年収が下がっていても、その職種の有効求人倍率が高く (=需要が旺盛で昇給の機会が多い)場合は、数年単位で見て取り戻せることがあります。 逆に倍率が低い職種に未経験で入る場合は、下がった水準がそのまま続くリスクを 見込んでおく必要があります。 例えば営業職は有効求人倍率が高い職種の代表で、年齢帯ごとの年収の伸び方は 営業職の年収の現在地 で詳しく確認できます。
オファー年収を評価するときの実務的な手順
- 自分の年代・希望職種の統計値を、本ページの表から確認します。
- オファー年収が、統計値の何%に当たるかを計算します。 目安として90%以上であればおおむね相場内と考えられます。ただしこれは統計から導いた値ではなく、 判断のための経験的な目安である点に注意してください。
- 固定給と歩合・賞与の内訳を確認します。 固定給の割合が低いオファーは、提示年収がそのまま手取りに近い額として入るとは限りません。
- その職種の有効求人倍率を確認します。 倍率が高い職種は、初年度が相場より低くても、その後の交渉・転職で追いつく余地があります。
「上がるか下がるか」という一点だけで判断せず、 初年度の水準・内訳・その後の伸びしろの3点をセットで見ることをおすすめします。 自分の状況を客観的に整理したい場合は、 8問の診断で 転職に動くべき時期かどうかも合わせて確認できます。
よくある質問
第二新卒で転職すると年収は下がりますか
同じ職種のまま会社を変える場合は、多くのケースで現在の年代相場を維持できます。未経験の職種に移る場合は、入社直後は下がりやすい傾向がありますが、公的な移行統計は存在しないため断定はできません。
年収が上がった人の割合のようなデータはありますか
本ページ執筆時点で、公的な一次統計としては確認できていません。転職サイトの自己申告アンケートに基づく数字は存在しますが、回答者の偏りが入っている可能性があるため、本ページでは掲載していません。
自分の学歴・年代・職種にぴったりの平均年収は分かりますか
公的統計は学歴×年齢階級、または職種×年齢階級のように、軸を1〜2個までしか掛け合わせて公表していません。『高卒×26歳×営業職』のような3軸以上の組み合わせの統計は、本ページ執筆時点で取得できません。
東京と大阪、どちらの相場を見ればいいですか
勤務予定の都道府県のデータを見てください。本文の表に東京都・大阪府・全国の3つを並べているので、勤務地に近いものを参考にしてください。
オファー年収が相場より低い場合、断るべきですか
固定給と歩合の内訳、その職種の有効求人倍率(需給)を確認してから判断してください。初年度が相場よりやや低くても、需給の良い職種であれば数年で追いつく可能性があります。
出典と調査日
| 項目 | 数値 | 出典 | 確認日 |
|---|---|---|---|
| 全職業の有効求人倍率(2025年・パート含む常用) | 1.12倍公的統計 | 厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」第21表 職業別労働市場関係指標 | 2026-08-26 |
| 大阪府 20〜24歳の所定内給与額(月額・男女計) | 24.0万円公的統計 | 厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」都道府県別第1表 都道府県、年齢階級別 | 2026-08-26 |
| 大阪府 25〜29歳の所定内給与額(月額・男女計) | 26.9万円公的統計 | 厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」都道府県別第1表 都道府県、年齢階級別 | 2026-08-26 |
| 東京都 20〜24歳の所定内給与額(月額・男女計) | 25.4万円公的統計 | 厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」都道府県別第1表 都道府県、年齢階級別 | 2026-08-26 |
| 東京都 25〜29歳の所定内給与額(月額・男女計) | 29.5万円公的統計 | 厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」都道府県別第1表 都道府県、年齢階級別 | 2026-08-26 |
| 20〜24歳の東京都と大阪府の所定内給与額の差 | 月額1.4万円(年約17万円)公的統計 | 厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」都道府県別第1表より算出(254.2−240.4=13.8千円) | 2026-08-26 |
| 20〜24歳の所定内給与額(月額・男女計) | 23.2万円公的統計 | 厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」第2表(232.5千円、前年比+3.5%) | 2026-08-26 |
| 25〜29歳の所定内給与額(月額・男女計) | 26.7万円公的統計 | 厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」第2表(267.2千円、前年比+3.4%) | 2026-08-26 |
| 30〜34歳の所定内給与額(月額・男女計) | 30.0万円公的統計 | 厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」第2表(299.5千円、前年比+4.7%) | 2026-08-26 |
| 高卒と大卒の所定内給与額の差 | 月額9.7万円(年約116万円)公的統計 | 厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」第3表より算出(385.8−288.9=96.9千円) | 2026-08-26 |
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