事務が向いてない、辞めたいと感じたら

一般事務の有効求人倍率は0.34倍です。営業は2.16倍、販売・接客は1.97倍で、事務は数字の上でも新しく入りにくい仕事です(厚生労働省「一般職業紹介状況」2025年)。

事務の仕事を「向いてない」「辞めたい」と感じているとしたら、それは能力が足りないからとは限りません。今の職場でできることを見直す道と、事務の外に出る道と、2つの選択肢があります。

この記事では、事務の仕事に「向いてない」と感じる背景を整理し、それが職場固有の事情なのか、事務という仕事自体との相性の話なのかを一緒に考えていきます。転職するかどうかを今すぐ決める必要はありません。

この記事で分かること

まずは、その「向いてない」という感覚がどこから来ているのかを一つずつ確認していきます。

事務は楽、と言われるたびに、しんどさとのズレを感じてきました

「事務は楽そうでいいね」。そう言われて、うまく相槌が打てなかったことはありませんか。一般事務でも、営業事務でも、経理事務でも、実際にやっている本人にしか分からないしんどさがあります。

「事務職は単調なルーティンワーク」というイメージは根強く残っていますが、実際には電話応対や来客対応、他部署からの急な依頼など、対人のやり取りが常時発生する仕事です。営業のような数字のノルマはなくても、気を張る場面は多くあります。

「楽なはずの仕事でしんどいと言うと、甘えだと思われるかもしれない」。そんな気持ちが、しんどさを言葉にすることをさらに難しくしている場合もあります。

向いていないのは「事務」か、「今の任され方」か、まず切り分けます

事務職の経験者500名(女性361名・男性139名、2022年2月調査)を対象にしたアンケートで、「事務職を辞めたいと思うとき」の1位は「単調でやりがいを感じない」でした(株式会社ビズヒッツ調べ)。同じ作業の繰り返しの中で達成感を得にくいという声は、事務職の悩みの中でも特に多いテーマです。

事務は成果が数字として見えにくい間接部門です。営業のように成約件数や売上という分かりやすい指標がないぶん、頑張りが伝わっているかどうかを自分で判断しづらいところがあります。専門性が身につきにくいまま歳を重ねることへの不安、異動や昇進のルートが見えないことへの焦りも、単調さと並んでよく挙がる悩みです。

事務にもいくつかタイプがあり、しんどさの中身は少しずつ違います。

向いていないのが事務そのものなのか、今の業務の組み合わせなのかは、次で確認していきます。

「向いてない」と感じる感覚の正体をたどっていくと、能力の問題ではなく、働き方や職場との相性が関わっている場合があります。これは断定できることではありませんが、同世代の多くが似たような悩みを抱えているという安心材料にもなります。

ここまで挙げた「向いてない」と感じる理由が、今の職場固有の事情なのか、事務という仕事自体との相性なのかは、一人で切り分けるのが難しいこともあります。事務は未経験からでも挑戦しやすい転職先として紹介されることが多い一方、事務から次に進みたいという相談はあまり知られていません。事務を辞めると決めていなくても、求人紹介は事務職に限らず相談できます。

数字で見ると、事務という仕事はもともと入りにくい仕事だとわかります

ここまでの感覚を、客観的な数字でも確認しておきます。

職種有効求人倍率
全職業平均1.12倍
事務全体0.42倍
一般事務0.34倍
営業2.16倍
販売・接客1.97倍

(厚生労働省「一般職業紹介状況」2025年。出典の詳細は本文末の「出典と調査日」を参照)

一般事務の有効求人倍率0.34倍は、全職業平均1.12倍を大きく下回ります。事務という仕事は、新しく入ろうとする人にとって、もともと狭き門です。

一方で、営業は2.16倍、販売・接客は1.97倍と、全職業平均を上回っています。事務から営業や販売・接客に動く場合、求人の間口という点では、今より広い選択肢が現実的にあります。

総合事務員の年収は、20〜24歳で343万円、25〜29歳で440万円という推計があります(厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」)。年齢が上がるにつれて緩やかに伸びていく水準です。大卒者の3年以内離職率は33.8%で、20代のうちに今の仕事について考え直すこと自体は、特別なことではありません。

事務を辞める前に、今の職場でできること

事務の外に出る前に、今の職場の中でできることもあります。

向いていないのが事務という仕事そのものなのか、今の部署の割り振りや働き方なのかは、実際に動いてみないと分からないこともあります。まずは今の職場の中で変えられる部分がないか、確認してみる価値はあります。

それでも辞めるなら、未経験でも挑戦しやすい行き先があります

今の職場でできることを試しても状況が変わらない場合、事務の外に出るという選択肢もあります。ここでは、未経験や資格なしでも挑戦しやすい行き先に絞って紹介します。

社労士や行政書士といった士業、簿記1級を前提とする経理、資格が必須の医療事務のポジションは、この記事では対象にしていません。

営業職・販売接客職は、事務からの転職先としてよく挙がりますが、大変さもまた別にあります。「隣の芝が青いだけ」にならないよう、[営業が向いてないと感じたら](/nayami/eigyo-muitenai/)、[販売・接客が向いてないと感じたら](/nayami/hanbai-muitenai/)で、それぞれの仕事の大変さも先に確認しておくと安心です。それぞれの転職先の詳細は[営業職からの転職先](/shokushu/eigyo/)、[販売・接客職からの転職先](/shokushu/hanbai/)でも扱っています。

面接で「事務が向いていなかった」をどう伝えるか

面接で「事務が向いていなかった」とどう伝えるかに迷うこともあると思います。事実を変えずに伝え方を整理していく話は、この記事では深く扱いません。書類作成や面接対策の中で個別に進めていく方が実践的です。

よくある質問

事務が向いてないと感じるのは甘えですか

甘えかどうかを判断する材料として使う必要はありません。単調さや評価されにくさは、多くの事務職経験者が挙げる共通の悩みです。感覚を否定せず、まずは背景を確かめるところから始められます。

何年目で判断していいですか

何年目という決まった目安はありません。数ヶ月で強い違和感を持つ人もいれば、数年経ってから気づく人もいます。今の業務内容や働き方が自分に合っているかどうかを、そのつど確認してみてください。

事務の経験は他職種でも活きますか

書類作成、スケジュール調整、社内外の連絡対応といった経験は、営業職や販売・接客職でも活かせる場面があります。事務での経験がそのまま無駄になるわけではありません。

客観的に向いているか診断する方法はありますか

自分の感覚だけで判断するのが難しい場合は、伸びしろ転職の[転職診断](/shindan/tenshoku-subeki/)で、今の状況を客観的に確認する方法もあります。

出典と調査日

まとめ

「向いてない」と感じた自分を否定する必要はありません。ここまで考え始めたことが、もう次への一歩です。

事務は、抜け出す前提で相談してもいい仕事です

事務からの転職相談は、まだあまり知られていない選択肢です。ここに挙げた「向いてない」と感じる理由がまだ自分でもうまく言えなくても、話しながら整理できます。

伸びしろ転職では、20代を中心に年間4,000人以上の転職相談を受けています。履歴書・職務経歴書の相談も、面接対策も、求人紹介も、相談だけでも無料です。

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最終更新: 2026-09-01